2017年1月26日木曜日

ベルギーの治安と美食の思い出

ヨーロッパの今、と言うのは、決して治安が良いとは言えません。

ベルギーの空港でテロがあってからしばらくたちますが、
そのずっと前から、一見愛らしいベルギーも、裏道は所謂スラムでした。
学校に行くとき、昨日綺麗だった壁に今朝は鉄砲の跡がある、ということがよくありました。

当時私は、グリムバーゲンという美しい郊外に住んでいたのですが、
ブリュッセルにバスやトラムで出る時、必ずボクスタールという下町で乗り換える必要がありました。
様々な人種、宗教が入り混じり、それぞれの信仰、文化で香水や石鹸が違ってきましたから、トラムの中は本当に色々な香りがむせかえっていました。

お金に苦労してる人が多く、トラムのタダ乗りが横行して、私服警備とガンガンやりあってたりするのですが、
もう最後のほうは普通に思えて、横の席で宿題を片付けたりしていました。。

今、だんだん変わってきていますが、
数年前までベルギーは不法移民の取り締まりにかなり甘く、
当時のボクスタールにはその手の住人が多かったのです。

電車はこれまたひどく、
一度うかつに窓際に座ったら、残りの3席、明らかに異様な雰囲気のおじさんに囲まれ、死ぬんだなあ、と思ったことも…。
あれ以来海外の電車ではいつもドア近くの通路側です。

グリムバーゲンの静かな落ち着いた街並み、スラム、そして都心へと、
毎日その流れを見つめて、
いやー…地域性ってなんだろう、と感慨深い日々でした。

ヨーロッパの治安不安定感は、
あの毎日で学んだように思い出します。

もちろん、ベルギーは、観光地に関してはとても品があり、華美ではなく、
食べ物も美味しく、素敵な国です。

とりわけチョコ、ビール。
この2つに関してはやっぱり世界一です。
スーパーのチョコでさえ強烈な美味しさで、もう他の国のものは全てまやかしにさえ感じます。

ビールはまた、圧倒的な種類で、
毎日毎日、違うビールを飲んで、どれも美味で、安くて、飽きません。
水や麦の味わいが他国とは違うのです。
住んでいたグリムバーゲンは、その名前の通りのビールがあるのですが、
ビターでいて飲みやすく、日本でよく見るDuvelよりオススメです。

野菜はチコリが名産です。
苦いですが、慣れたらあんなにお酒にあう、美味しい葉野菜はありません。
ジューシーなハムやクリームスープと絡めると絶品。
他にもムール貝など、"ベルギーの美味" を挙げだしたらきりがありません。

ベルギーに長くいて、これだけは受け付けないなーっと思った食べ物はただ一度。
あれは楽器博物館だったでしょうか…おはぎなるもので、小豆の質を知る日本人としてはかなりコメントに困る内容でした…。

まあ、いずれにせよ、ヨーロッパの治安。
これはベルギーに限らず、言えることですが、治安は場所によっては
はっきり言ってとても悪いです。 
全然安全ではありません。
私としては中国のほうがよっぽどマシに感じます。

なんか変だな、
と少しでも感じ取る道には、うかつに入らないほうがベターです。
案外その直感は当たっているものです。

ついつい、旅慣れると裏道の街歩きをしたくなりますが、
そういう場合は、あまり奥まで行きすぎず、引き返す道をはっきり覚えておきましょう。











2017年1月22日日曜日

スカイスキャナーの結果が一番安いのか論

結論から言うと、乗り継ぎになるとそうでもない、と言えます。

日本→目的の国→国内線で移動するケース
を、一度に検索するとコストパフォーマンスの良い乗り合わせがあまり上手く出てきません。

来週、クラビに休みに行くのですが、
バンコクからクラビは、羽田からバンコクの国際線とは分けて購入しました。
50,000円ほど違います。

一度タイに入国して、また国内線の手続きなのが手間ですが、
そのひと手間で50,000円も違うなら特に面倒とも思いません。

一方、スカイスキャナーは直航便や自分の予定に合う便を探し、
底値の相場を抑えるにはとても便利で、いつも使っています。
直航便であれば確かに、お買い得なサイトを発見しやすいです。

世界中で人気のサイトですから、
ニッチな国内線も、パパっと出て、検索するだけでも愉快になります。
世界には面白い名前のローカル線がたくさんあるなあ、色んな空港があるなあ、と、見入ってしまう。

寺好きな私は、バンコクはそれはそれで好きなので、
行った日は、市内をロードバイクしたりお寺で祈ったりのんびりして、
翌朝からクラビに行こうかな、と計画しています。
往復8000円くらい…。安い。
タイにしばらく住みたい!

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そういえば、話しズレますが、バンコクの自転車ツアーは、英語がなんとなく分かれば非常にオススメです。
西洋系の旅行者にはかなり人気があり、世界中から来た人と仲良くなれる機会です。
そういうのに参加する人はまた、
健康的でアクティブな性格の傾向があるので、気持ちの良い旅友達になるでしょう。
半日で終わり、子供や60代〜もokな気楽なコースがほとんどです。
効率的に、フレッシュにバンコクを楽しみたい方は、ぜひトライしてみてください。















2017年1月21日土曜日

ゴールデンウィークの穴場戦略

この間、上海から戻って羽田で一休みして背中を伸ばしていたら、
アメリカのバックパッカーが、
中国はなかなか行けない、羨ましいよ、とぼやいてくれました。

さて、久しぶりに旅の予定がない週末、
今年のゴールデンウィークの予定を立てていました。

来週またタイに行きますが、
もう計画上は次の次を見ています。

2017年は連休が少なく、まともにまとまった休みがあるのはゴールデンウィークのみです。
ざっと調べるところ、メジャーなリゾート地や台湾、香港などの近場は、
通常よりかなりフライトが高値。
沖縄に関しては2つ星程度の宿も高額。
そういうところは、別途皆が休まないところに据え置きします。

色々比べて、今回は中国をさらに冒険しようかな、と、考えが向きつつあります。
皆さん目線がリラックス出来る南国に向かい、その路線が高値ですが、
中国は比較的通常に近い価格のようです。

中国の副都市はまだまだ内向的で、
行く場所によりカラーも違い、旅目線では実に面白く、すっかり好きになっています。

そしてまた日本人は、短期の旅ならノービザで中国に入れる、珍しい立場なのです。
冒頭のように、アメリカ人も自由には踏み入れられない閉鎖的な国に、
わずか数時間で行けるのですからありがたい。

目線が中国側からにズレますが、
中国人の皆さんはビザ無しで入れる国がすごく少ないです。
たくさんお土産を買うのは、海外旅行への意気込みや重みが私たち日本人とは違うから、という理由もあります。

そしてその内向さ故に、
古い歴史や伝統文化が豊富に残っていて、かつあまり外国人旅行者が多すぎず、英語もあまり使えずサバイバル感があり、一流ホテルも安く、ごはんも美味…
慣れてしまえば中国はかなり楽しめるワンダーランドです。

絶壁の湖を船で行く旅…
山の上の寺に拝みに行く旅…
色々テーマを考えています。
旅の計画が始まるといつも何時間も過ごしてしまいます。

今年は本当に休みがあまりない年です。
貴重なゴールデンウィークになりますので、皆さんもぜひうまくフライトを抑え、充実した連休をお過ごしください。






2017年1月17日火曜日

私の語学力は

適当です。
頭のいい人のほうがよっぽどボキャブラリーは記憶しているんじゃないかな、と思われます。
単語はすぐ忘れてしまいます。

でもなんだたんだ英語で突き通して仕事も旅もしています。
英語は慣れ、と、できる人皆さん言いますが、それ以外確かにないように、最近振り返って思います。

まずは、ともかく話すことより、外国人、という存在に慣れることが最初の緊張をときほぐすフィールドです。

そんでもって、ディス、イズ、ア、ペンのレベルからでいいので、
ともかくあなたと話すと愉快だわー
と、親愛の姿勢でボディランゲージ。
私はルー語が多かったですね。
トゥゲザーしようぜ、の世界でした。

まとまった会話や文章能力は、そのうち後からついてきます。

でも、一番早いのが、
なんとか話して生きなくてはならない!
という必死さです。

なので、一人旅や日本人がいない環境への留学が一番手っ取り早いのです。

一人旅に来て道が分からないなら誰かに聞かないと最悪野宿だし、
出張先で金額交渉に失敗したら人事からどんな席を次にあてがわれるか…
ぶるぶる
と。

留学は、日本人同士でつるんでしまって伸びなかった、という人もよくいますから、どうせなら孤独な環境のほうがいいでしょう。
親は心配しますでしょうが。

私が18だか20歳の時に受けたTOEICは300点くらい。
私は本当に英語の成績が悪く、大学は無理して必死に勉強して入ったところなんで周りは皆自分より頭がよく、
ずいぶん笑われました。

そんなところからでも地道にやってればいずれなんとかなります。
毎日、毎日、まーいにち英語を聞いて、相手がいないときは一人芝居して話していました。

地道、というのが大事です。
今日、明日、いきなりできるものではありません。

ヤクルトが効いているのか分からず飲み続け、結果とうの未来に体内環境を調べてみたらえらい好成績だった…
というのと似た感じ…。

そのうち大風呂敷広げて、仕事でも使える、とアピールして、キャリアの足しにしていくといいでしょう。

仕事は特に緊張しますし、
間違えると問題になるので、ボキャブラリーを思い出す集中力が、日常会話より格段に高まります。

まあ、でも、私も仕事の英会話はやっぱりどこかのタイミングでメールに切り替えちゃいます。
日本語でも難しい話を英会話でやるのは普通に怖いです。

勘違いを生みたくないから、メールでいい?
と素直にいっちゃいます。
向こうもだいたい同じ気持ちなんでダメとはあんまり言いません。


2017年1月10日火曜日

朱家角〜近い郊外、静かなミニトリップに癒されて


上海は歴史的に浅く、中心部の建築や景観はほとんど第二次世界大戦のころから発達したものです。

日本では中国バブルは終わった云々報道されがちですが、依然経済の勢いがあり、都市部は平日も買い物客でごった返し少し疲れます。

そんな騒ぎから少し離れたい、
だけど丸一日かかる郊外にいくのは時間的に厳しい…
そんな方にオススメなのが、朱家角です。

半日で充分済みます。
高速を行くローカルバスで約40分程。朝6時代くらいから次々出ています。

小さくまとまった水郷で、
二時間くらいあればだいたい見れてしまうでしょう。



朱家角のミニトリップは特に、早朝便で上海に早過ぎる時間に着いてしまった方に、特にオススメです。

チェックインまでの午後2時〜3時くらいまでには行って帰ってこれるので、
早朝の閑散とした都市部で開店を待ってイライラするより、ずっと効率的。
飛行機でうまく寝れず、徹夜になって眠気がこのタイミングで出てしまった人も、バスで仮眠して体力を回復できるいい機会です。


また、最近の朱家角は、観光客が増えたことを商機として、若手が営むコジーなカフェがいくつかあります。
小舟がゆらゆら行く川を眺めながらお茶を飲むと、フライトの疲れもジワーっと癒され、だんだんと体や精神が中国になじんでいきます。


戻りのバスは上海博物館の近くが終点なので、
バスで休んでまた歩ける気持ちがある時は、
ついでに博物館に行くと、流れとして無駄がありません。

ああ、こうしてあの朱家角のような古い文化が、今に発展していったんだなあ、とか、博物館の楽しみ方も深いものになるでしょう。




雨に魅るモダンチャイナ

上海の冬は霧や小雨の時期でもあります。
夏は猛暑で参ってしまう時もあります。
1日街歩きはしんどい日もあるでしょう。
そんな日におすすめなのが、アートに触れるのんびりなコースです。

・午前中
まず外せないのは、やっぱり上海博物館ですね。
人民広場の中心にあり、無料で水墨画や陶器の傑作を堪能出来る上海博物館は、ベタでもなんでも必ず見たい場所です。
ロケーションがよく、皆が動きだす時間は混んできますから、ぜひ午前中に。

・午後
非常にオススメなのが、中華芸術宮。
地下鉄8号線に、その名前のまんまの駅があります。
ここは、上海万博の跡地を利用した巨大な美術館です。
前述の上海博物館が、主に古代から中世の古いもののコレクションが豊富な一方、
中華芸術宮は、近現代のモダンアートが主眼です。


数年前まで有料で予約も必要だったようなのですが、今は無料です。
入り口で係のおじさんが来る人皆にチケットを渡しているという…

無料なのに、内容がすごいのです。で、巨大なのです。
全部まじまじと見ていたら日が暮れてしまいます。
ブラーと流し目で楽しみ、好きな作品だけじっくり見る、くらいのテンポでちょうどいいかも。


こんな施設が東京に出来たら、かなり入場料を取るんじゃ…、と、つい料金の発想に入る私。

中国の芸術に対する太っ腹には感服しますし、上海が観光地として魅力的であり続けるのは、こうした文化、芸術の積極的な開放にあるのだと思います。

日本もインバウンドを本気で狙うなら、こうした太っ腹パワーを鍛えなくちゃ…。
とにかくことごとく料金をとる日本は、税金を払っている身からすると疑問がわきます。
ホストファミリー側に立つとき、多くのゲストから批判を受けるのはやっぱり値段の点です。(特に交通)
"たくさん見て多様な感動を受ける" ことが、なんだか難しい国です日本って。

ともかく、話がずれましたが、アート好きな私は中華芸術宮ではアドレナリンが全開!

普段、あまり美術館に興味が無い人も、ここは面白いものがきっとあります。
アニメや風刺画、漫画もあるのです。

近現代アートは、カジュアルな目線で見ると親しみがわきます。

例えば、
"この美術館の中でTシャツにするならどれにしよう" とか
"玄関に飾るならどれにしよう"とか、
そうした日常的な目線で見ると、
あまり美術館に行かない人でも、楽しく鑑賞出来ます。


なんせ空いていて、長時間ゆっくりできる穴場。
これがオススメする理由です。
繁華街のど真ん中エリアから何駅か離れているし、万博のブームも去ったせいか…
いや、あまりに巨大で、来館者が多くてもスペースに余裕があるのですねきっと。


美術館は基本的に皆さん静かなので、喧騒から離れ、心が清まります。
(チャイナの場合、地方から来た人はテンションが上がって時々大声をだしてしまうのですが、最近の都会は国際マナーに合わせる意識があり、係がそっと注意を入れてくれます。)

私は旅先でいつも、天候が悪い日を、穏やかに美術鑑賞する日、としています。
旅はいくら前もって計画しても天気に左右されますから、
ざっくりとイメージして、着いてから旅の間の気候をとらえて、細かな段取りを決めると、無駄なく動けるでしょう。



2017年1月6日金曜日

成都の新年はすごいバブルなのであった

成都の新年は、群衆の波でえらい騒ぎになっていました。

交通整備でいかつい警察官がたくさん出動し、
ロンドンのニューイヤーを思い出す程でした。
人口爆発する成都の成長はもはや激流の域であります。
中国バブルの崩壊云々よく日本のニュースで見ますが、実際の中国はまだまだ伸び代があり、お金があります。

成都に関しては貧富の差がすごい勢いで生まれ、富に属する人は、ブランドバッグを買うくらいなんとも思わないような金銭感覚です。

さて、去年は台湾で年越し、その後2016年にあれこれ転々しましたが、中国の地域性というものにはずいぶん驚きます。人の性格は中国の内陸と、上海など港地域、また、香港や台湾など島国、全く異種なもので、それぞれが特殊なカルチャーを育てています。

成都は非常に内向的な力が強く、外国に憧れつつよくも悪くも世間知らずです。
港の都市の開けた感覚とは異なる流れで成長しています。
少し繁華街から離れると、昔ながらの中国の人情を見ることができる、カオスな都市です。

四川はほとんどチベットの領域と近く、顔つきも港側とは別のものです。

成長力は龍のごとく、と感じます。
政府がサポートしているようで、すさまじい勢いで再開発が続いており、東京もかなわないような新進気鋭のビルがガンガンに建設中。

若い子は外国文化の憧れも強く海外の友達を連れていることは一種のステータスの模様です。

海外バックパッカー御用達の
Woulf of Chengdu のカウントダウンパーティーは、店に入り切らない程のチャイニーズと外国人が踊りまくり、珍しく地元の女の子ものです薄着してロックしてました。

このwolf of Chengdu は、ランカイフォンからほど近い小さなクラブ兼バーで、クレイジーなイギリス人が経営しています。
前述の通り成都は非常にドメスティックなため、普段英語を使えるのはホテルか大手の銀行くらいです。
たまに英語が恋しくなるとき、また、旅友達と会いたいとき、誰でも気軽に立ち寄れる店で、ナイトライフの候補の1つにオススメです。

いずれにせよ若者はこういう経験で外国人の遊びや洒落を知り、世界をどうにか広げていくしかありません。
私達日本人も通ってきた道です。
ぜひノリノリで吸収していってほしいものです。